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■■■ ロジスティクス・キーワード〜 なるほど物流効率化
■■■ No.073 運賃値上げの傾向と対策
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昨日は関東地区が大雨と雷で、交通機関が止まったり大変でした。
落雷で停電した信号機のある横断歩道を渡っていた人がひき逃げにあったり、
首都高速5号池袋線下り、熊野町ジャンクションではタンクローリーが横転して
火災になったりと(こちらは天候とは関係ないと聞いていますが)、大事故も
発生しています。
天候の急変時は安全運転を心掛け、延着の恐れがあるときは急がず、あせ
らず事前の電話連絡をしておきましょう。
さて、ひさしぶりのろじなるは巷を騒がしている運賃値上げの傾向と対策に
ついてお伝えしたいと思います。
いろいろな会社がいろいろな取り組みをしています。
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<今週の気になるニュース>
国土交通省は7月29日、トラック運送業における燃料サーチャージ制の
実態調査結果と同制度導入促進のための「追加対策」をまとめ発表した。
追加対策によると、サーチャージ制の導入率が1割強と依然として低い
ことから、荷主団体、物流子会社などへの協力要請を改めて行うとともに、
物流子会社やトラック事業者などに対し、「事情聴取」を行うことで事態
の加速度的な進展を図る。
国交省では今回の追加対策の完全実施に取り組むことで、軽油価格
高騰問題についてトラック事業者の支援体制をさらに強化させていく。
(物流ニッポン 7/31日 1面記事)
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全日本トラック協会(中西英一郎会長)は7月29日、燃料サーチャージの
導入実態に関するアンケートの分析結果を発表した。軽油価格高騰で
運賃値上げ交渉を行っている事業者は7割を突破。運賃転嫁の方法は
「運賃単価自体の値上げ」の77.9%に対し、燃料サーチャージの設定は
「別途燃料サーチャージを設定」「運賃値上げ・燃料サーチャージを設定」
を含めても、なお15.1%にとどまっており、サーチャージがまだ十分には
普及していない状況が伺える。
(物流ニッポン 8/4日 1面記事)
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高速路線バス 値下げ攻勢
高速路線バス各社が値下げ攻勢を強めている。東京―大阪、東京―
名古屋など主要都市間で従来より1―5割程度下げ、低料金でシェアを
伸ばしてきた旅行会社主催のツアーバスに対抗し巻き返しを図る。
原油高で燃料コストは上昇しているが、乗車率を高めることで収益を
確保する。ガソリン高で消費者のマイカー離れが進んでいることも利用
者増に追い風となると見ている。
(日経産業新聞 8/5記事)
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☆値上げの仕組みと影響度
今や野菜にもサーチャージをつけようという暴論まで飛び出す現代日本。
値上げも流行の一部分になったか?と錯覚するほど、毎日値上げ値上げ
のニュースが耳目に飛び込んできます。
トラック業界でも現在躍起となっているサーチャージ導入。現在順次申請が
上がり、旧区域輸送(貸切)、路線、通運の順でサーチャージが適用されて
行く予定です。現在新聞等で記事となっているものは、荷主と直接取引を
している中堅以上の大手の貸切便、と考えて頂いて差し支えありません。
おそらく各モードで半年程度の移行期間を使いながら、来年3月ぐらいまで
には大半の企業に導入されることになると思います。
ですので、「うちにはまだ値上げ要請がきていない。ラッキー。」と思っていて
も、近々確実にご連絡は来るかと思います。
福山通運の路線サーチャージを例にとると、100kgまでの荷物を100km運ぶ
物流のサーチャージ額は60円。平成11年標準タリフでの正規料金は1800円
となりますので、約3%のアップとなります。
ちなみに現在業界標準と言われる平成2年タリフでは正規料金が1640円です
ので、3.6%程度のアップになります。
☆運送費3%アップを吸収する策は?
トラック運送事業の04年度の営業収入合計(国交省自動車交通局調べ)は
13兆717億円。単に3%アップというと、業界全体では3921億円値上げの
お願いということになります。
全体で見ると大きい数字に感じますが、個々の企業に割り戻すと配送費
1億円を支払う企業で300万円の負担増となります。
300万円という額を同じ輸配送の範疇で吸収しようとすると、たとえば次の
ような対応が考えられます。
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(1)幹線輸送の見直し
東京−大阪間の10t車のチャーター料金を80,000円とすると、37.5本の幹線
輸送の削減で300万円の削減が可能です。月約3便の車両減です。
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(2)ルート配送の見直し
毎日(週6回)納品のルート配送を例えば週5回とする場合、配送頻度比較
では16%の減となり、結構な減額効果が生まれます。
実際には1日だけ減らす、という対応は物流会社にとって休日日の稼働が
保証できなければ難しいので、隔日納品を2ルートで組み直すなどの検討に
なります。
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(3)物量のとりまとめ(ロットアップ)
これまでバラ納品であった得意先をボール(中箱)単位にしたり、ケース単位
にしたりすると、弊社の複数企業の分析実績では全体で15-20%の作業回数
減の効果がありました。バラ納品対応が本来イレギュラー対応扱いである
企業の場合は、ロットアップも結構インパクトの大きい施策になります。
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(4)配送距離の短縮
燃油サーチャージですが、配送距離が長くなるほど料率が上がります。
例えば100kg-100km配送の荷物が3%アップとすると、100kg-1000kmの配送
では7.5%、1000kg-100kmの配送ですと4.5%となります。
これだけチャージ料率が変わると、中間に拠点を設置したほうが安価になる
可能性が高まります。
配送頻度が高く、エリアでそこそこの物量が発生する地域については、拠点
を設置したほうが良いでしょう。
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(5)営自転換(配送業務の共同化)
これまで営業マンが営業とともに配送を担っていたような業界については、
燃油コストの上昇は相当なコストアップ要因です。
消費者感覚では乗用車1回の給油で1万円を超えるような状況が現状で、
燃料費がほぼ倍になっている感覚です。
ここまで来ると、ルート営業の量と質自体を見直すことが大きなコスト減の
効果になります。
例えば営業所を顧客拠点近くに移転する、アウトソーシングにする、など
の検討がそろそろ必要でしょう。
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☆実運送事業者にとっては商機にも
先にさまざまなコスト吸収手法をお伝えしましたが、燃油サーチャージの
特徴は、遠距離、多頻度の輸送に対して最もコスト増の負担が増すことで
あり、サービスレベルを落とさずにコストを落とすには、地域に在庫を持って
近距離輸送を徹底することが一つの解決策になります。
これまで、人口と同じく、大都市に集中していた拠点設置傾向ですが、
サーチャージの導入によって荷物の分散が図られ、地域特化の物流企業
にとっては自社の強み部分をアピールできそうです。
近距離輸送であれば人材の確保なども図れる可能性もあり、地域振興
にも効果があるかもしれません。
特にルート営業が定着しているような業種業態においては、拠点網の見直
しや配送の分離などは効果が高そうです。
紹介記事にあります高速バスの値下げなどは、既存市場を食い合うのでは
なく、市場拡大ももくろんだ、良い営業戦略として評価できると思います。
どうしても既存市場で原材料高という状況になれば、タクシー業界のように
業界全体で一斉値上げなどの施策を打ちたくなりますが、もう1段の工夫
がトラック運送業界ではできるのではないかと感じる今日この頃です。
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